ぎりぎりフロッピー

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あまりに物忘れが激しいので外付けHDの一つとします

5月の育児日記(慢心と敗北)

前回に引き続き、ツイッターでの育児記録。waveboxで楽しみにしていると言ってもらえてとても嬉しかったです。

ネットに文章を流すときって、自分のなかで物事を整理したいときや、忘れたくないけど忘れてしまうだろうから記憶の引き出しの取っ手にするような気持ちで流してるので、数年後に振り返ったとき、面白かったよな~と感じられるような言葉で流すのを心がけたいな。

 

5月1日

うんこ/ミルク無限ローテーションが始まり、かれこれ一時間半はおむつ交換ミルクやりマシンと化している 快便でなにより 元気があれば何でもできる 我々のうんこで経済を回していこうな

 

5月3日

赤子、ミルクがほしくなると妖怪あかなめみたいな顔になるの面白すぎる この世に生まれる前に一発芸として教え込まれてくるのかもしれん 欲しがるスパンが短すぎるから抱き上げたあとに「まだで~す」って言うと言葉通じてないのにア"!とキレるのヤンキーみたいで怖い

 

5月5日

夜明けのうんこ掃討戦 おむつ交換しようとして新しいおむつを敷くたびにうんこを出してくる わんこそばか?おかわりはいらない 胃腸の機能が発達してきたのか、わたしのマッサージがうますぎるのか…真実はうんこの中に…

 

義母はかなり合理的でアンニュイでクールなおもしれー女で、わたしは彼女のそういうところがかなり好きなのですが、その女が孫の顔見て珍しく、普通のおばあちゃんみたいに大喜びしてて良かった~

 

ついさっきミルクを飲み終わった赤子が「自分、夕飯まだなんですが…」というあかなめみたいな顔で見上げてくるから「おじいちゃん、さっき食べたでしょ」と言うと「エ~?」と返してくるの面白すぎ 生後0歳にしてすでにボケを覚えている

 

5月8日

赤子がついに演技を覚えた。完全に口で「えーん!えーん!」と発言するようになった。嘘泣き下手くそすぎて笑う。わたしはもっとうまいぞ。赤子にだって負けない。

 

赤子がついに5キロを突破、でかすぎ 助産師さんから「赤ちゃんは五時間泣き続けることができます」と言われてびびった つまり「この赤子は五時間泣き続けることができる。今日はまだ一時間くらいしか泣いてない。その意味がわかるな」ということ…?突然強キャラ感出してくるじゃん… 負けないが…

 

先日、友人の二歳児と遊んでもらったときは三時間一緒に公園で遊んで走り回って散歩してもまだ疲れを知らずこのわたしが完全に負けたので、自分の赤子と戦うときには負けねえように今から体力と筋肉づくりを頑張ります

 

5月10日

赤子がミルクをちんたら飲むようになった いい度胸だな こっちは野生動物になりきって唸ったり、食べられるか確認するかのように顔のにおい嗅いで鼻息吹きかけたりしてるんだけど、そうすると赤子が頻繁に「はあ…」って声出すから「何やってんだ?」と言われてるようでやや恥ずかしい 危機感をもて

 

5月11日

粉ミルク雑感 はぐくみは腹持ち普通、便通がよくなる、泡立ちにくい ぴゅあは腹持ち大変よし、やや便通がわるくなるか?、結構泡立つ すこやかはすべて平均値

(6月5日追記 ぴゅあは便秘になりがちだった。現在ははいはいを使用。便通が一日一回以上になり、大変快便。泡立ちもあまりなくてきれいにカラになる。人気商品なのか西松屋で完売してることが多いので、行くたびに買おうと思う。一缶一週間もたないので)

 

5月12日

赤子がたまに弱りきった声で「クーン…」と悲しい犬みたいな声出すから心配になるけど、よく考えなくてもミルクを月齢や体重の基準からかなり越えた量をほしがるし大声で泣くご機嫌大食漢なのでまあ心配いらんな…可愛い声に騙されそうになる…

 

5月14日

哺乳瓶でミルクをあげているとたまに哺乳瓶を咥えたまま「グー!ヌー!」と顔を真っ赤にして怒るの何故か?と思っていたけど、口の吸引力が強すぎて哺乳瓶の先が潰れてミルクが出てないことにキレてるとわかった 流出量多型を使ってるのに… 生後約二ヶ月ですでにパワータイプすぎる 今後も期待

 

5月15日

母に抱き上げられると即座に泣き止むのに、わたしにはいつまでもワンワン泣いてるうえ、母から赤子を受け取ろうとすると離れがたくて必死にしがみついて抵抗するから正直凹むわ~と思っていたけど、母は二児を育てたプロでわたしはシロートだからあたりまえ体操なんだよな 切り替えていこう

 

寝てるときの赤子、小さめの伝説ポケモンとか、水生動物みたいな声出す キューン!クヌヌ!フス!キュワン!ホ!

 

5月16日

朝食をオールブランにしてからすこぶる快便で最高なんですけど、問題は朝のミルクで赤子がピチピチ採れたて鮮魚のようにわたしの腹を殴る蹴るなどして暴れるタイミングで便意を催すため、漏らすのが先か、赤子がミルクを飲みきるのが先かのチキンレースになるってことですね 負けないが?

 

5月17日

今朝のミルク飲み中に明らかな脱糞臭がしたのでオッ!してますね~と二ヶ月めの親の余裕見せ、縦抱きが終わってからようやく交換しようとしたらオムツから漏洩したうんこがわたしの着衣まで汚していた やってくれますね 今日は君の勝ちでいいだろう 明日は負けないが…

 

5月20日

いまだかつて人類が見たことのないほどの壮大なスケールでお届けするオムツ漏れ 背中一面が茶色の大草原 このわたしを驚かせるなんて大したやつですよ どこにこの量隠し持ってた?

 

5月21日 3時11分

もしかして永遠に寝ないつもりなのかも 永遠にミルク欲しがる 強気な態度ですね~嫌いじゃないぞ 大きくなれ

 

5月22日

夫が赤子にミルクをあげて「どうしよう!止まらない!どうして?!」と慌てていてフン…シロートが…と思って交代したけどまじで吸引力の落ちないただひとつの生命体 ノンストップで200飲みきった、こわいな 自立した生物になってまだ二ヶ月なのにやる気に満ち溢れてていいですね

 

5月24日

プーさんのメリーを穴が空くくらい熱烈に見つめてて笑っていたけどそのうち音楽がなると数分ご機嫌ののち泣く…を繰り返すようになった 生まれて初めて得てしまったのか?「こんなに恋しく思うのに触れられないもどかしさ」という甘酸っぱい感情を

 

5月25日

散歩から帰ったら、赤子が自分の睫毛に綿毛を乗せていた そんなファンシーなことあるんだ おしゃれに気をつかうハイカラな男

 

5月27日

掃除機かけようが、レンジのなかで爆発がおきようが全く動じない赤子は最近掃除機が気になるようで掃除機をずっと目で追っている そんな熱く見つめられると照れちゃうな、掃除機が

 

5月30日

視力が上がってきた赤子、人間の毛髪が気になるらしくて顔近付けるとまだ操作の不馴れな手を振り回して掴もうとするの草 プーさんメリーにも同じことしており、我々がいま普通に手足を動かしてものを掴むことのすごさを理解する こういうレベルからスタートしたのか~

 

赤子、徹子の部屋のテーマソングを口ずさむと今のところ100%の確率で泣き止むの面白すぎ 徹子ファン?

 

5月31日

妊娠、出産をしてから、たとえ創作物の中であっても妊婦や特に、幼いこどもが酷い目にあうものを見るのが凄くつらくなった。視野が狭く、共感力が低いから、自分が実際になってみないと理解できない、解像度が低いことが多すぎる。能力の高い人はこうなる前にわかるんだろうか?

 

 

 

 

 

4月の育児日記(デビュー戦)

ツイッターで呟いていた育児日記?メモ?をまとめた。こういうのはあとで自分で読むと楽しいんだよね。

 

3月23日

新生児、意外と握力があり、気を抜くと乳首をもぎ取ろうと狙ってくる凶悪な生物。まあつい先日まで胎内で「ふーん、こういう縛りプレイなんすね」と半年以上納得してやってきたのに、突然オープンワールドゲームになって戸惑うのはわかる。わたしも社会人になってから自由度の高さに困惑したし…

 

3月24日

新生児がいる生活を想像するため動画検索したけどどれも台所と風呂の大きな家に住んでて食卓には4品以上ならんで謎の野菜を使ったサラダとかあって家族が時短で勤務してて「子供の成長は一瞬…限られた時間を大切に…✨」みたいなのが多くてなんの参考にもならなかった 限界を見せてほしい

 

3月27日

新生児は体調不良で総合病院に転院しましたが夫の顔を見てうんちを漏らしたりチューブを自力で引き抜いたり元気です。

 

4月4日

緊張して泣けてきた 明日からもう新生児との戦いが始まるの怖すぎる 脆い生命…

 

4月6日

入院中の赤子たち、一人が泣き出すとサイレンに遠吠えで答える犬のように一人また一人と泣き始めて面白かった

 

4月7日

アスファルトで膝とかを激しく擦りむいたあとみたいなじくじくした痛みが股間に与えられており、赤子の夜泣きよりも痛みで眠れないが次の検診は木曜日なんだよな 悲しい

股間の痛み悪化しつつあり、きっと傷口が化膿してるんだと思う 黄緑色の分泌液が出たのでこの色って人体から出るんだ…と思ったけど赤子も緑色のゲロ吐いて入院したしウチらオソロだね 冷や汗と涙流しながら赤子にミルクあげてます 明日朝イチで病院行きます どうか空いてますように

 

4月8日

お医者さんに「腫れも熱もなし!君は本当に痛みに弱いからなあ!」と煽られたから「殴られたり蹴られたりするのは得意なんですけど切り傷はちょっと…」と股間全開にしながら謎の反抗をしてしまう回 痛み止も塗り薬も何も出してもらえなかった 痛みは普通にあるので我慢するしかないらしい そんな~

 

4月9日

深夜三時赤子尿噴射顔面直撃及び赤子用寝台下痢汚染多重事故発生 ここまでしでかしてもお腹が満たされていれば全く起きない赤子、大物になる予感がする

 

4月10日

おそらく夜泣きが始まって二日目、打たれ弱すぎて恥ずかしいけど寝不足の疲労不定期の頭痛と吐き気が始まったからノイキャンのヘッドホン注文した 少しでも爆泣きのダメージを軽減できたら嬉しいな

 

4月11日

夜泣きくらいでオーバーね~とか言われてもやもやしたけど、これは核家族化する前の社会で、実母や姉妹の女手が二十四時間体制でついて仕事を分担できていた時代の人に、今は両親共働きがデフォで人手少なく日中仮眠の時間もないのに、甘いとか泣き言だとか言われるとムカつく…の感情です

 

90分おきの爆泣き祭り、これが夜泣きか…きついな…と思っていたけど、昨晩からミルクの量を限界ギリギリの120まで増やしたら全然起きなくなって、普通に足りなかっただけなのかもしれん 本当に?先週の入院中はMAX70だったはずなのにいきなりほぼ倍になるのか?食意地はりすぎでは…?

 

でもまあツイッターできてる時点でたかがしれてると言われたらそれはそう あるいはもう脳の延長線上にツイッターがあるからとか、休職して外出もほぼできず社会から隔離されている孤独がつらくてSNSに依存してるのでは?と言われたらそれもそうだと思うね

 

家族が気を遣って一人で外出できるように手配してくれて本当に感謝してるが…このタイミング…このアカウント見てますか?

 

4月12日

赤子、臓器が未発達だからか?排泄のときに脚をバタつかせるんだけど、脚で陰陽師の九字切りみたいな動きしてて笑ってしまう しぶとい大便の悪霊と闘っているのか わたしは寝かしつけに失敗し続けています

 

赤子の暴れでベッドに水をぶちまけても冷静に対処できるようになれたのは、仕事で出会った個性豊かな仲間たち(迷惑客やパワハラ上司)のおかげなので、少年漫画の終盤で、かつて立ちはだかった敵が助太刀に現れたような感慨深さがある 駆けつけてくれるのがゲロかけ婆や酒瓶投げつけ爺だったりするが…

 

昨晩はまるで寝れなかったから、昼寝させていただきますか…と思ったけど、昨日まで昼間はすっかり安眠してた赤子が今日から日中帯も泣くと決めたらしくて全然寝れなくて悔しい ノイキャンヘッドホンは導入して本当によかった 二万円しない程度の安いやつだけど、大音量泣き声のストレスが段違いです

 

夫が「泣き止ませには一番きく」と言ってやまないスクワットだけどわたしはまだケツダメージでかすぎてスクワットできないから、赤子を抱えたまま前蹴りを延々と繰り返してる わたしが前蹴りを極めるのが先か、赤子が交渉に応じて泣きをやめてくれる歳になるのが先か、勝負よ

 

4月13日

夫が「今日は自分が子供の対応をするのでゆっくり寝てほしい」と言ってくれて久々に数時間まとめて寝られた 今はその言葉が「一億円当たったよ」と同じくらい嬉しい いや、やはり一億当たった方がシッターさんを雇えていいかもしれないが…とりあえずそのくらいは嬉しかった…

 

赤子、この時間帯(22時)になると「自分俄然やる気でてきました!やります!」と気張り始め、目が冴えまくり、踊りまくり、排泄もする 元気があって大変よろしい 健やかに育て そして少しだけわたしの睡眠時間を考慮してくださると嬉しいです

 

4月15日

鼻づまりを起こした赤子の対処のため片方の鼻の穴の吸引が終わったとき「念のためもう片方の鼻の穴も吸引します」と説明したら、言葉を理解してるみたいに「ハアー!?」って叫んだの面白かった 本当はもう言葉を理解してるのか?

 

4月16日

赤子の世話をすることについて自分は義務感と責任感と大いなる興味本位に依る行動のつもりなので、たとえ褒め言葉のつもりであっても、子供を持てば母性本能が芽生えるものだよ~愛情だよ~と言われると、違うが…と抵抗したくなる

 

もちろん愛情はありますがそれで全てを済まされるのは業腹だという話です

 

4月18日

手動の鼻水吸い取りチューブで赤子の鼻の鼻くそを除去してたら、明確な「嫌すぎます!」の表情とジェスチャーをしてきて笑っちゃった 生まれてはじめて意思疎通ができた気がする 内容は「強制的な鼻くそ除去はやめてくれませんか?」「やめません」「あんまりだ…」だけど

 

赤子、号泣することで自らの感情を落ち着かせており、ひととおり泣くと「フーッ(スッキリしたぜ)」と一呼吸ついて無表情に戻るのも面白すぎ ほぼ無力なエシディシ

 

4月19日

今日もお絵描きしちゃお♪と思っていたら赤子18時からずっと「ミルクで腹があたたまる→うんこをする→腹圧が下がる→空腹を感じてミルクを欲しがる→ミルクを飲む→最初に戻る」が続いており気がついたら三時間が経過している いま3セット目 胃袋がブラックホールなのか? 面白生物すぎ 健やか~

 

4月21日

赤子がついに自分に手という機関があることに気付いたようで、偶発的に握るのではなく、意思をもって掴むようになってきた。初めて搭乗したロボの動作確認をするようにありとあらゆるものを掴もうとしてくる。具体的にはわたしの毛、わたしの胸ぐらあたりなのでヤンキーの喧嘩みたいだぜ。かかってこい

 

たまに寝ながらキョンシーみたいな前へならえポーズ取るけど、まさかそうやって腕あげたまま数十分寝るとは思わなかった ガッツありすぎでは?

 

赤子が爆泣きダンシングタイムに突入!(24時)して早二時間が経過しました。採れたての大型魚類みたいな活きの良さ。鼻水がつまってるし胃腸の調子も悪くて便秘気味で腹立つのわかるなあ~と思っていたらオムツから溢れんばかりのうんこという偉業を成し遂げたので、ひとつは解決してよかったですね

 

4月23日

赤子の胃袋が無限大 MAX飲ませても一時間もたてば空腹を感じてしまう、何故 対策としておしゃぶりを導入しましたが、凄い嫌な顔をして吐き出されました 路上に唾吐くヤンキーみたいなそぶりだ 人間一ヶ月にしてすでに相当なワルだってことか

 

4月24日

子守唄のレパートリーが極めて少ないので米津玄師の曲をずっと口ずさんでいる 赤子よ、言語化の鬼になれ

 

4月25日

今日は久々に一晩中寝かせてもらえなかったんだけどオムツ交換してもミルクあげてもダメで何でだ?と思ったら、肌寒いから毛布掛けたら温めすぎたみたいで額が湿っていた 赤子ホカホカすぎる 湯たんぽの擬人化

 

4月26日

電動鼻吸いマシーンをもらったんだけどシュポポポ!とすごい勢いで鼻水を吸われていって見てて気持ちよくなるけどやっぱり違うんだよね 手動の鼻吸いはいいです。電動と違って鼻水が取れる感覚が手に残りますから。(赤子はどちらも等しく怒る)あと使用後の機材の手入れが手動のほうが楽

 

4月27日

赤子の環境適応能力が高すぎて、昨晩から数回鼻吸いをしたら最初は激しく抵抗したものの、そのあとは鼻を吸われながら寝落ちするほどになった 大人物すぎる わたしは邪悪人間なので、抵抗されながらも「オホホ、堪忍してね~」と言って強制鼻吸い執行をするのが少し好きだったので、少し寂しい

 

4月28日

赤子、深夜に突然「クー!」と雄叫びをあげながらギャグ日の「すごい!力がみなぎってくる!」のポーズをとりがち わたしは教えていない 知らん…何それ…怖…

 

4月29日

まだ生えそろったばかりの赤子の睫毛まばたたくさま、ハエトリソウの捕食のような可愛さがある

 

赤子が最近覚えた技、頭突き 空腹を覚えると、まだ据わってない首を持ち上げ、わたしの胸板に頭を自由落下させる 地味に痛い 現代社会に生きる人間として、力に依らないコミュニケーションを教えないといけない

 

 

不便さを楽しむ

ペーパーシュートというカメラを購入した。紙でできたボディに剥き出しの基盤を挟むシンプルなカメラ。数年前に話題になったものらしいけど、わたしはブルースカイで上げられていた写真に魅力に感じて購入に踏み切った。写真の仕上がりは全体がやや薄暗く、色の差が少なく、黒い部分がしっかりと黒くて、そのレトロな感じがわたしは好きだ。「写ルンですっぽい」とネットで言われてる。わたしはカメラに詳しくないし、フィルムカメラが現役だったのは中学生くらいまでだから、そう言われると確かにこんな感じだったような…くらいうろ覚えだ。

紙のボディはたくさんのデザインがあり、わたしが選んだのは1890年ごろのカメラっぽいやつ。木製のボディが印刷されていてレトロでかわいい。スマホとサイズがあまり変わらないのでワイシャツやズボンのポケットにも収まるコンパクトさが便利だ。

ただ、電子画面が付いていないので、撮影した写真を見るときは基盤からSDカードを抜いて、他の媒体に差し込む必要がある。すぐに見れないから、ぶれてるかもしれないし、画角も明るさも自分が想定したとおりに撮れてるかわからない。かなり不便だ。でもその不便さはわたしにとっては魅力のひとつだと感じる。

今のスマホはすごく便利で、旅先であろうがスマホさえあればそれなりに綺麗な写真は撮れる。いつでもどこでも、何でもかんでも撮れる。ただ、やり直しがきくからこそ、理想の一枚が撮れるまで何度も撮ってしまう。その場ではそこそこの一枚が撮れたつもりでも、すぐに没の写真を削除するわけではないので、データフォルダは後から見ると「どれがそこそこの一枚だったっけ?」とわからなくなる。昨年、Google フォトの容量がいっぱいになってしまって、容量を増やす月額サービスに入った。なんか無駄だな~と思って、月額サービスを使わなくても収まる程度のデータ容量まで枚数を減らそうと頑張っているけど、思い立ってからもう三ヶ月近くたつのにいまだに整理が終わっていない。似たような写真が連続して並んでいて、その中からマシな一枚を探す作業にうんざりしている。なんだか本末転倒だ。どこでも綺麗に高画質の写真が撮れるようになったはずなのに、その一枚一枚に価値のある写真ではなく、ただの記録としてのデータに過ぎなくなってしまった。

でも、ペーパーシュートは違う。シャッターを切るのに音が出るし、一枚撮影するのに数秒を要するから、そう連続して何枚も撮るわけにはいかず、ここぞというところでしか撮らない。取り直しもしない。スマホでなんでもかんでも撮っていた時には失っていた感覚だ。手間をかけてまで撮影するほどの魅力を、何に感じたのかがわかる。現像するまでどんな写真になっているかわからないワクワク感がある。もちろん失敗してブレブレになることもある。それもまた、緊張感があっていい。こういうアナログなものの良さを久々に感じた。

ということでペーパーシュート、おすすめです。二万円しないガジェットとしては、写真撮影の趣味がない人でもかなり楽しめると思う。思いのほか長くなっちゃって飽きてきたので終わります。

ゴジラ×コングを観た

数ヶ月ぶりに映画館で映画を観た。「ゴジラ×コング新たなる帝国」である。久々に大きなスクリーンで観る映画は迫力があって最高だった。やっぱり大怪獣が大暴れする映画はスクリーンで観た方が断然面白いなあ。大きな怪獣を見上げる感じがするし、地下世界を広大さを感じられるし、鳴き声や地響きの迫力もすごい。わたしは通常のスクリーンだったけど、これは絶対4DXで観た方が楽しかっただろうな。空を飛んだり、怪獣の足跡や乱闘の激しさを全身で感じられるアトラクション映画としても最高だったと思う。怪獣プロレスだけでなく、擬似親子(兄弟?)的な絆の物語としても、未知の世界を探索する冒険ものとしてもわくわくして、ファミリー向けの楽しい映画だった。ストーリーはもちろん単純明快で味付けの濃いシンプルなもので、これこれ!と純粋にはしゃげるものだった。トレーラーが公開されたときにネットではバカ殿のBGMを合わせたおふざけMADとか結構上がってて面白かったけど、かなり作中の雰囲気と同じで思い出して笑っちゃった。このコミカルさ狙ってやってるよね?

この記事の最後の方にいいなあと思ったシーンのネタバレがあるから今後見に行く予定の人は「下記にネタバレ」以降は読まない方がいいかも。

 

今回映画を観に行くにあたって、親に子供を見てもらうように頼んで出かけた。頼める家族がいるっていうのは本当にありがたいことだね。でも、独身の頃はこういうのを頼むにあたって日程を調整する必要がなくて、映画を観る前に映画館の売店コーナーや商業施設をふらついたり、見終わった後に近くの喫茶店に入って感想を書いたり、好きなブロガーの人が感想あげているかチェックしたり、そういう自由な時間があったな。それがなくなってしまったのが少し寂しい。子供を産んだことを後悔はしていないし、これからの人生に大きな面白を与えてくれる良い投資だった(現在進行形で見返りがある)と思っているけど、寂しさは間違いなくある。それは忘れずにいたいな、わたしがその時間をとても大切に思っていたということも。

 

下記にネタバレありの感想。

 

 

 

冒頭でローマ(だったかな?)で怪獣対決した後にコロッセオで丸くなって寝るゴジラが猫みたいで可愛かった。本作のゴジラは全体的に可愛い担当な気がする。かっこいい担当はコング。コングは擬似親子ものというところも含め、怖くて口数少ないけど気のいいおじさんというポジションにいて、応援したくなった。応援上映が似合う映画だと思う。コングの歯が痛んでいたのは何かとの戦いで折れたのかと思っていたけど虫歯だったの笑う。虫歯になるんだ…

したたかなチビコングがだんだんとコングと絆が生まれていく過程がとても良かった。チビコングを見て、いじめないでくれ〜!の気持ちが芽生えた。これまで子供やか弱い生物(チビコングは別に弱くはないけど相対的な意味で)に対してそういう感情を抱くことが少なかったんだけど、子供を持ったことによる影響かもしれない。でも別に人間の子供に対しては思わなかったな。赤子は人間よりも猿に近いと感じているのかもしれない。てっきりチビコングは孤児コングかと思っていたけどちゃんと親がいて安心した。そして目の前で親猿が溶岩に落とされて死ぬのを見てかなりショックだった。子供の目の前で親を殺すシーンに弱くなったな。昔読んだ狼の口で、親が処刑されるシーン読んでもそこまでショック受けずにひゃあ〜辛いな〜くらいで済んだのに…せめて殺すまでいかず腕を切り落とすとかそういう描写であってほしかった。自分が親になったせいで子供が辛い目にあう話前半ダメになってきてるな。想定してなかった変化です。

スカーキングが使役していた氷結ドラゴンが結構可愛くて好き。自分の国からコングの入院先まで遠征する時、氷結ドラゴンに王が立ち乗りしてたけど、絶対チクチクして痛そうだし歩いたほうが早くない?バランス取りながら数百キロ移動するの大変じゃない?って心配になった。

ピラミッド前でのゴジラVSコング戦は本当にプロレスで面白かった。そしてそこに力技で割り込んで止めるモスラ。学級委員長に怒られる問題児2名って感じですごく良かった。モスラ可愛いし綺麗なので写ってるシーン全体的に好き。

女博士と部族の生き残りの女の子の擬似親子の最後の選択について。ああいう展開で「本当の故郷へ戻る」選択肢はある意味テンプレだから、女博士が途中で葛藤している様子などはお約束だなあとあまり好きではなかったんだけど、女の子が当然のように博士と地上で暮らすことを伝えてきたときはなんだかいい意味で裏切られた感じで嬉しかったな。

 

そんな感じです。

 

 

新生児の一ヶ月の出費について

子育て始まってから、かなり消耗品の購入が多くてびっくりした。赤子のうんこで経済を回していると言っても過言ではない。消耗品購入の財源について家族と予め話し合っていなかったことを反省している。後日、負担割合については相談するつもりなので、その参考資料としてこれまでにあった支出をまとめた。消耗品だけのつもりだったけど、消耗品じゃないものも入院中に一通りAmazonで注文していたので結構な金額になっているので、一応メモした。とりあえずこれだけ揃っていれば今日から新生児の対応ができる最低限必要な物品の一覧として使えると思う。後日、新生児を迎えて一ヶ月の感想諸々について記事を書く予定なので、この記事はその下書きみたいなもんです。

前提として私は母乳ミルク混合(ほぼミルク)なので、完母の人はこれよりも遥かに安くなると思う。こればかりは各人の体質とか職場復帰の時期とかによるからしょうがないかなあ。

 

⚫︎定期的に購入する消耗品 合計26,100円

西松屋アプリをダウンロードしておくとチラシを見られるので、買いに行く前にAmazonとチラシを比較して安い方で買っている。西松屋は値引きになるポイント制度とかがないのがネック。

【おむつ】 ひと月約6,000円

 西松屋でもAmazonでも1枚20円程度でほぼ同じ金額。たまに西松屋が激安になるので、チラシ見て気付いた時は西松屋で買う。基本的には運ぶのが大変なので Amazonでまとめ買いしている。サイズアウトする可能性があるので、ストックは200枚以内にしている。1袋70〜90枚程度で販売されており、1日10〜15枚程度消費するので1週間持つか持たないか程度。

【粉ミルク】 ひと月約10,000円

 全体的に Amazonの方が若干安いけど、缶が凹んで届いたりするらしいので西松屋で買っている。最安値は「ぴゅあ」800g  2000円前後。粉ミルクの味の変化を気にしない子なら、これで十分かも。安いからといって特に便秘になったりはしてない。安さの理由については広告費を抑えているからと公式サイトに書いてあった。生後1ヶ月で一日800〜1000ml程度飲み、1缶を約1週間で消費するので、ストックは4缶くらいしてある。

【お尻拭き】 ひと月約1,200円

 Amazonだと1枚あたり2〜3円程度。親戚から大量に届いたので自分ではまだ購入しておらず、西松屋での値段はわからない。今使っているのはピジョンのおしりナップ(80枚✖️16パック、3700円)。大便時に3〜5枚使用しているが、大体1週間くらいは持つ。水分を含んでいて運ぶと結構重いので、Amazonの方が楽だと思う。

【おむつが臭わない袋】ひと月約200円

 Amazonの方が若干安い。外出するときや、匂いがきつい大便の時などに使用。外出や大便の頻度が低いので、今のところはひと月30枚もあれば十分。外出時には1時間1枚の計算で持っていく。

【おむつ用ゴミ袋】 ひと月約100円

 30リットルのものを百均で購入。おむつ処理ポットに使用。ランニングコストを考えて、専用袋を使わなくていいおむつ処理ポットを選んだ。多少臭いが漏れている気もするけど、ゴミ箱に直入れするよりは遥かに良いので満足している。だいたい1日1枚交換する。おむつごみ15個くらいでいっぱいになる計算。20リットルでもいいかもしれないけど、30リットルの方が縛るときに楽です。

【哺乳瓶用洗剤】 ひと月約500円

 Amazonの方が若干安い。泡で出てくるやつを使っているけど別に泡じゃなくても良いかも。500mlでひと月は持つ。

【ベビー用ボディソープ】ひと月約800円。

 Amazonの方が若干安い。ピジョンのやつ。泡ソープの方が圧倒的に楽。1日一回の沐浴で結構使っているけど500mlでひと月は持つ。

【ベビー用ローション】ひと月約700円

 Amazonの方が若干安い。ピジョンのやつ。全身ぬるぬるになるくらい使っているけど300mlでひと月は持つ。

【ベビー用クリーム】 ひと月約500円

 Amazonの方が若干安い。ピジョンのやつ。顔や乾燥が気になる部位にのみ使用。ひと月使ったけど消費が少ないからかあと2ヶ月は持ちそう。

【調乳水】 ひと月約2,700円

 Amazon西松屋ほぼ同じ金額だけど重いからAmazonで買ってる。ピジョンのやつ。ミネラルウォーターだと胃や腎臓に負担がかかったり、ミルクの栄養バランスが崩れたりする場合があるらしいし、外出のときすぐ持ち出せて楽。1日〜2日で1本消費する。

【ミルトン錠剤】 ひと月約1,000円

 Amazon西松屋ほぼ同じ金額。基本的に哺乳瓶の除菌にはスチーム除菌乾燥機を使っており、ミルトンは搾乳機、おしゃぶり、鼻水吸い機くらいしか浸けないので、2リットルで十分。1日1粒しか使わない。

【母乳フリーザーパック】 ひと月約2,000円

 Amazonの方がだいぶ安い。色々種類あるけど信頼性をとってピジョンのやつを使っている。Amazonでたまにセール価格販売しているのでその時にまとめ買いする。赤子の入院期間が長くて哺乳瓶の方が慣れていることや私の母乳の出が悪いことから、ほぼ完ミだけど、母乳を少しでも飲ませた方が免疫がつくと聞いたので、1日3回くらい搾乳してフリーザーパックに入れて冷凍、120mlたまったら解凍して哺乳瓶に入れて飲ませている。一箱50枚入りで、ひと月はギリ持たない。

【母乳パッド】ひと月約400円

 西松屋で大入りのやつを買った方が安い。直接母乳での授乳をすることがないのと、そもそも母乳の出る量が少ないので、寝起きと風呂上がりで1日2回だけ替えている。色々種類あるけど、母乳が漏れる量が少ない人間は安いやつで十分。



⚫︎出産に伴うもの 合計5600円

着圧ソックス 1800

マタニティブラ2枚セット 1800

産褥ショーツ3枚セット 2000

 

⚫︎母体のケア 合計1600円

乳頭クリーム 800

母乳パッド 800

 

⚫︎子供に使用するもの 合計115500円

ベビーお手入れセット 1800

おむつストッカー 1500

空気式ベビーバス 2600

ベビーミルクローション 1000

ベビークリーム 800

ベビー全身ソープ 800

ベビー用綿棒 200

おむつ111枚 4300

おむつ172枚 2900

温湯計 600

おむつ処理ポット 3600

おむつが臭わない袋小90枚 600 

ベビー用体温計 3300

ベビー蚊帳ベッド 5400

おしゃぶり 700

直付哺乳瓶2個 1000

直付哺乳瓶と乳首2セット 1450

直付乳首1個 400

直付乳首流出大3個 700

乳首Mサイズ3個 1300

哺乳瓶用泡洗剤 500

哺乳瓶用スポンジ 500

乳首用スポンジ 500

スポンジたて 2900

哺乳瓶スチーム除菌乾燥機 15500

ミルトンタブレット60個 2400

母乳フリーザーパック50枚 1700

母乳フリーザーパック50枚✖️4 7600 

ウェットコットン100個 900

ミルク用ピュアウォーター24本 2600

サーモス水筒500ml 2600

サーモス水筒350ml 2200

温湿度計 1500

お尻拭き70枚✖️24袋 2300

子供服(肌着3、コンビ服3) 5800

だっこ布団 3900

加湿機能付き空気清浄機 16800

ピヨログプレミアム年間 3800

子供服無印収納ケース 6500

 

⚫︎もらったもの

除菌じょーず

ベビーカー

チャイルドシート(新生児用)

ハイローチェア

抱っこ紐

産褥ショーツ 3枚

マタニティブラ 3枚

子供服 たくさん

 

親になる

※ 出産の話と見せかけて、ゲロとかうんことか汚い話が多いです。

 

二月の下旬から妊娠高血圧症候群で緊急入院し、つい先日出産を終えた。一時期は血圧が190/110になり頭痛も酷かったので、血管が破裂して死んじゃうのかなあと心配しましたが、なんとか生きています。

生まれて初めての入院が一ヶ月もの長期に渡るとは思っていなかったけど、入院先の病院の設備が綺麗で、減塩食もとても美味しくて、スタッフの方々がよく世間話を振ってくれて、入院中に友達もできて、夫も仕事で忙しいなか洗濯や本の差し入れなどをしに来てくれたりしたので、あんまり苦じゃなかった。むしろ今こうして実家に帰省してからの方が寂しいくらいである。多方面に感謝でいっぱいです。

 

4月中旬に無痛分娩を予定していましたが、血圧が下がらないこと、血小板の減少スピードが上がっていることから、お医者さんと相談して一ヶ月前倒しでの計画分娩となった。出産日の前日のお昼まで元気モリモリでご飯を食べていたけど、陣痛促進剤を打ったその晩にひどい陣痛に襲われ、ベッドに横になったまま噴水のように嘔吐し、自分の吐瀉物を頭からかぶるという貴重な経験をしました。顔から髪の毛から背中までたっぷりゲロまみれになり、ご飯を全部食べたことを少し後悔した。もっと緊張してご飯も喉を通らない状況ならここまでひどいことにはならなかったかもしれない。三回くらい固形物を吐き、以降は胃に物が残ってなかったのでずっと胃液だけ吐いてた。

陣痛がひどくなってきたので、麻酔の投与をしてもらったけど、背中の一部だけ麻酔の効きが悪くて、痛みが消えずにずっと叫んだり暴れたりしていました。麻酔使わない人たちはこの倍以上の痛みを耐えてたのかと思うと凄すぎる。人生で最も痛みを感じた時間だった。経産婦の友人から「痛みの継続時間は1分くらい」と聞いていたので、白目を剥きながらずっと時間をカウントして耐えてた。そういう妖怪いそうだよね。夜道で会ったら泣くかもしれない。

出産当日は立ち会う家族に自分で電話しなくてはならないのですがあまりに辛すぎて夫が電話に出た瞬間「死ぬかも」だけ伝えてすぐ切った。通話履歴見たら4秒だった。不穏すぎる。

ゲロ汗まみれで痛すぎて立ち上がれず、陣痛室から分娩室までは車椅子で連れて行ってもらった。道中、他患者の夫らしき男性がいたので、よく見とけよ、お前の妻も同じような苦しみを味わうんだぞ、ちゃんと支えろよ、と念を送った。

しばらくしても出産が進まなかったので、助産師さんに息みかたを指導してもらいながらお医者さんから「これで出なかったらもう帝王切開するしかないからね〜」と脅されたのが怖すぎて、必死に息んだところ、空気を読んだ赤子がなんとか出てきてくれて無事に出産となりました。元気に泣いている声を聞いたら、いつの間にか号泣していた。

 

わたしはどちらかというと出産とかに対する感情が淡白な人間だと思っていたので、自分が号泣しているのが意外だった。言い方が悪いかもしれないけど、約九ヶ月も自分の臓器の一部だったものが突然、別の個体として活動を始めたことにすごくびっくりした気持ちもあった。生き物ってすごいなあ。

 

お医者さんが私の切れた股間の縫合をしながら「奥さんは長期の入院だったのに一度も泣き言言ったり脱走したりしなくて偉かったねえ〜」と褒めてくれたので「ご飯がおいしくて…」と体力尽きて半分寝ながら答えたところ、今のシェフは歴代シェフの中で一番の実力者であることやお医者さんの出身地や応援してるバスケチームの話を次から次へと話してくれて、股間の縫合ってこういうラフな感じで進むんだなあとなんだか面白かった。後日の経過観察でも治りかけの股間の傷口を鏡越しに見せられて「見てよ〜!すごい綺麗な傷跡でしょう!ここまで綺麗な傷跡なかなかないよ!僕の自信作✌️」と褒め(?)られたので、私の主治医はちょっと変わった人だったのかもしれない。

 

股間を縫われる痛みというのは全く感じなかったけど、その後にやってきた後陣痛がひどくてかなり吐きました。うんこも漏らした。付き添ってくれた夫に「やばい、うんこ漏らしたかも」と伝えたところ「自分も社会人になってからうんこ漏らしたことあるから大丈夫だよ」となにも大丈夫じゃない告白をしてくれた。きっと気を使ってくれたのだと思う。知能指数が著しく下がった頭で「お揃いだねえ」とだけ返した。うんこを漏らした告白をしても、ずっと手を握って「ありがとう」と「ごめんね」と「がんばれ」を言い続けてくれた夫を見て、結婚してよかったなあと思った。

 

出産の翌日から新生児との同室が開始。点滴やら麻酔の差し込み口やら色んなチューブを生やし、着替えたとはいえゲロ吐いてうんこ漏らしてから一回もシャワー浴びれずゴミ捨て場のような臭いを漂わせたまま新生児の世話が始まるんですね…もっと一息つけると思っていたわたしが甘かった。助産師さんからおむつ替え、ミルク作り講習があったけれどあまりにも簡単そうにテキパキこなして展示のあとすぐはいスタート!だったので、初めて変身ステッキ渡された魔法少女だって戦闘前にもう少し説明してもらえるのでは?と思った。3〜4時間おきにミルクをあげないと死ぬかもしれない生き物、あまりにも脆弱すぎて不安になる。可愛いなあとか思うこともあるけどそれ以上に殺してしまったらどうしようの気持ちが先行する。疲れ果てて3時間のアラームを寝過ごした時は冷や汗かきました。他者の命を預かる事実が重すぎる。赤子は母乳の飲みっぷりが悪かったので、不安になって助産師さんに相談した。助産師さんが情け容赦なく赤子の口に指を突っ込み「君は飲み方が下手だね~!この舌遣いを覚えるまで帰れないからね!」と笑っていた。赤子は爆泣きしていた。生後三日でブートキャンプさせられる赤子に少し同情した。

 

退院前日の夜はオプションでつけたお祝い膳が出た。高級ホテルのディナーコースかと疑うほどのゴージャスな夕飯でびっくりした。フィレステーキとかフォアグラとかでた。生ハムは昨夏にスペインに行った時以来だったので、あまりに嬉しくて5分くらいずっと噛んでた。

 

術後五日で退院。赤子は黄疸の数値が高いことから、数日は病院で預かってもらうことに。実家に顔を出して寿司を食べてから自宅に帰宅してダラダラしていたら、病院から「緑色の吐瀉物があったため、市内の総合病院に搬送します」との連絡が。大慌てで指定された病院に行ったところ、早すぎたようで1時間くらい廊下のソファで待った。詳細は到着してからと言われたのでどんな状況なのか分からず、もしかして今朝抱き上げたのが最後の接触になるのか?とか考えてずっと泣いてしまった。救急隊に搬送されてきた赤子は透明のお神輿みたいなケースに入れられててモゾモゾ動いていて、まだ生きていることに一安心した。新生児科に運び込まれて少ししてから、看護師さんから大事ないことを聞かされて、安心してまた泣いた。黄疸の治療のため、目隠しをされて青色の光線を当てられている姿は、キャプテンアメリカの超人兵士計画とかの、アメコミヒーローの肉体改造シーンみたいでかっこいいなとか思った。

 

赤子は精密検査と経過観察を経て、まもなく帰ってくる。子供が生まれたら無条件に可愛く感じるものだと思っていたけど、自分の愛情がそこまで深いのかは自信がない。最近は乳幼児の窒息事故のことを調べてひたすら不安になる毎日である。夫は面会に一人で行った日、少し泣きながら電話をよこした。産後、彼が初めて子供を抱いた日だった。親になれて嬉しいこと、わたしに対する感謝の言葉を何度も伝えてきて、愛情深い人間だと思った。わたしは正直、まだ親になった感覚がわからない。大切にしたいとは思うけど、死なせてしまったら立ち直れないだろうから、ブレーキをかけている気もする。母親になったらありとあらゆる困難を子供のために乗り越えるタフなスイッチが入るなんて嘘っぱちだなあと思った。そしてそれに少し安心している。出産を経て自分の中身がガラッと変わってしまうなんて、恐怖だ。

わたしはいつも最悪を考えて、それよりもちょっとマシな結果に安心しながら生きている。きっとそれはこれからも変わらない。他の親や夫のように、子供を深く愛せるかもわからない。でも、自分の臓器の一部だったものが、今や独立した生き物として生きていることはすごいことだ。生き物として、色んなことを経験して、色んな人と出会って、色んな価値観を知ってほしい。できるだけ苦痛なく健やかに生きて欲しい。そのために経済的な援助や、心理的な安全領域として機能できる存在であれるように努めていきたいとは思う。わたしと子供は別の個体であることを忘れずにいたい。できる限り他者として尊重したい。これが愛情なのかはわからない。

それから、今後のわたしの人生が「子供の親」だけに終始するのではなく、夫を幸せにして、自分の趣味や交遊関係も引き続き楽しめるような豊かなものにできたら最高だなと思う。それを贅沢だと思わなくてもいいくらい、バランスよくいきたい。

わからないことや不安だらけで願ってばかりだ。なんとかなるといいな。ならなかったらひとつの生命を殺してしまう。責任重大だ。すごく怖い。ただ、やるしかない。

現代社会の子育ては人類史的に見ても異常

『ママたちが非常事態!?最新科学で読み解くニッポンの子育て』という本を読みました。産後の精神状態や育児に対する不安を、科学的なアプローチで納得させてくれる本でした。これこれ、こういうのが欲しかったんだよ。子育て本って「妊娠、出産とともに母性が生まれ、全てが喜びに変わっていく」みたいな宗教チックなものが多くていつもビビっていた。わたしは妊娠8ヶ月だけど母性とかほぼ自覚ないからね。本書は「人間は他の動物に比べて筋肉も体力も劣っていたからこそ数を増やして社会性を重視する生存戦略をとったし、二足歩行を選んだから骨盤が変形して産道が狭くなって、他の動物に比べて未熟な状態で出産するしかなかったから今こうなってるんですよ」と言ってくれて大変救われました。

本の感想文というか、内容で共感したり引っかかったりしたところを備忘録として残しておく記事です。今後出産や育児で大変な目にあっても、子供の態度や自分の心境の変化にも科学的な根拠があるとわかっていれば、ある程度納得して受け入れられるかなあって感じです。

 

【社会の変化に脳が追いついてない】

・出産後の母親は脳の上側頭回(子供の泣き声に敏感になる)、内側前頭前野(育児に喜びを感じる)、運動野(意思決定、行動力が向上)などの脳の30箇所以上が肥大化する

→これは作中で「女性は出産を経てスーパーウーマンになる」と述べていた科学者がいたけど、個人的には「ボコボコに殴られて顔が変形した」みたいなもんじゃないかなと思っている。育児ストレスのせいでそうならざるを得なかったんじゃないか?まあ、ものは言いようということで。

・出産が近付くと通常時よりも何百倍もの女性ホルモンが放出され、幸福を感じやすくなるが、出産した瞬間からそれが通常時に戻るので、不安や孤独を感じやすくなり、産後うつの原因の一つとされている。

・700万年前に生まれた人類はチンパンジーのような強靭な筋肉もなく、木登りも得意ではなく、常に外敵に狙われていたため、失われる命を想定して、多くの子供を産む必要があった。(=他の猿に比べて次回の出産ペースが早い)

・多くの子供を育てるため、自分の子供も他の子供も関係なく授乳するなど、群れの中で協力して子育てを行う「共同養育」が基本となる。

・共同養育を行うため、相手を深く信頼する必要があり、より高度な社会性を獲得していったのではないか(という仮説がある)

・出産後に女性ホルモンがすぐ通常値に戻って孤独や不安を感じやすくなるのは、共同養育を行う(仲間と一緒にいさせる)ための脳の仕組みの名残。

現代社会は核家族化や地域コミュニティの希薄化などで共同養育ができない。だが人間の脳の仕組みは共同養育向きの作りから急速に変化することもできない。このミスマッチから、現代日本の母親の7割が子育て中に孤独を感じ、産後うつなどになる。

→産後もしっかり女性ホルモン出して感情を安定させてくれよ!と思っていたので、こういう説明をされると「まあ仕方がないか…」の気持ちになった。

 

【母性は最初から備わっているわけではない】

・人工飼育下で育ったチンパンジーは、出産を経験しても、自分の体から出てきた子供を自分の子供として認識することができず、攻撃したり、育児放棄したりするケースがある。これは野生の群れで暮らすチンパンジーには見られない。

・出産経験のない女性に三ヶ月間、保育園での育児体験を行ってもらったところ、赤子の泣き声や泣き顔に対し、脳の反応する場所が増えていた。つまり、母性というものは最初から備わっているわけではなく、実際に赤子に触れて、育児を経験する中でスイッチが入り、育まれていくもの。

・かつて共同養育が行われていた時代は、他者の出産、育児を間近で見ることができたので、このスイッチが入りやすい環境だったが、現代はそういう機会が減ったため、母性を育むことについては不利な環境にある。

→やたらと母性が神聖視される風潮が嫌だったのでこの話は本当に嬉しかった。というか、やたら母性を神聖視して「産めばわかる!」みたいなこと言う年配の人って核家族化前の時代の人だろうから母性が育まれるのが当然みたいな環境の人だったわけで、なんかずるいよな〜なんの準備もなく突然子育てが始まる現代の人間に同じものを求めないでほしい。

 

【なぜ人間の赤子は未熟なのか】

・夜泣きが起こる原因は胎児の頃の睡眠リズムが継続しているから

・胎児は30〜40分の浅い眠りと深い眠りを交互に繰り返し、浅い眠りの時に数回目を覚ましている。

・胎児は母親の酸素を消費して生きているため、母親の肉体に負担をかけないよう、母親の酸素消費量が減る夜間帯に、目を覚すことが多い。

→気遣いご苦労!なんかこういうの読むと、10ヶ月間ずっとこっちの体を気遣ってくれたんだから、夜泣き大変だろうけどなんとかこっちも気遣ってやるか、の気持ちになるな。いや、実際夜泣きが始まったらグロッキーになるのは目に見えているけど。

・大半の動物は生まれた時の脳の大きさも機能も大人と変わらないが、人間の赤子は大人の脳の3分の1サイズであり、機能も未熟。それは、人間が二足歩行を選択し、骨盤の形が変形し、産道が狭くなったことから、人間の赤子は未熟な状態で生まれざるを得なくなった。

・人見知りについても、脳の未発達が原因。

・一般的に動物は目を合わせること=威嚇や攻撃の前段階=緊張や恐怖を感じる

・人間も他の動物と同じ緊張や恐怖を感じるが、社会性を重視する生存戦略をとっているため、その恐怖などは前頭前野で押さえ込んでいる。

・人間の赤子は、自我が芽生えて他者に興味を抱くものの、前頭前野が未発達なので、恐怖に負けて泣き出してしまう。つまり、人見知りをしてよく泣く赤子は他者に興味津々である。

・人見知りする赤子と触れ合う際は、赤子と親しいもの(母親)と親しくする姿を見せ、最初は目を合わせずに距離を近づけていくとよい。

→人間の赤子、アホすぎてかわいいな。近づき方が犬と似ているのもなんかいいね。

・イヤイヤ期は前頭前野(抑制機能)の未熟さで起きる。その際に怒るばかりだと、前頭前野ではなくへんとう体(恐怖を感じる部分)で欲求を無理矢理押さえつけていることになるので、前頭前野の発達につながらない。

・自主的に我慢させ、抑制機能を育てる必要がある。

・具体的な目標をもたせ、自由に遊ぶことを我慢させ、何をすれば良いか自分で考えさせることが有効。

→ここらへん読んでると、前頭前野の萎縮が他の同年代より早いと診断された父のことを考えました。抑制機能、落ちてきているんだろうな。具体的な目標をもたせた方がいいんだろうか。

 

【産後クライシスについて】

・愛情ホルモンとして有名なオキシトシンは、子育てを邪魔するものに対して攻撃的になる働きもある。

・男性は女性に比べて、出産後の脳の肥大化などは小さく、泣き声に過敏な反応をする女性からすると、不慣れで手際が悪く、無関心に見えやすい。

・結果、育児に不慣れな夫に対して攻撃的になり、攻撃された夫は育児に非協力的になる悪循環。

・共同養育は直接的な育児だけでなく、目に見えないところでも役割分担して一緒に養育してくれているという意識が必要。

→男性にも(女性と比べて小さいものの)育児に適応して脳の肥大化が起きるという実験も掲載されていて、確かに、と思った。父母学級参加してから、夫の育児に対する真剣さが増した気がする。それまでは「子供楽しみ🎵」みたいなハピハピ男だったのが、「ちゃんと父親できるのか不安になってきた…」とよく漏らすようになり、良い傾向だなと思っています。

 

そんな感じでした。この記事を書く前にすでに一回、引用のページとか文章とかをきちんと体裁を整えた記事を作っていたのですが、Googleドキュメントのファイルがうまく同期できずに白紙になってしまった。もう一度、きちんとした文章にする元気はないので、引用した文章は省略が多く、若干のニュアンスの違いとかあると思います。すごくいい本だったので、もし気になった方がいたら、ぜひ読んでみてくださいね。